基調講演
ViEW2019では,各オーガナイズドセッションに関わる分野で活躍されている方々による基調講演を企画しております.
OS1-K1 基調講演1-1
12月5日(木) 深層学習によるビジョン&ランゲ―ジの世界 |
概要:
深層学習は,単に画像応用技術の既存課題の精度を高めただけではない.種々のニューラルネットワークが音声音響処理や自然言語処理など他分野でも重用され,分野間での相互参入障壁が大きく緩和された.結果としてビジョン&ランゲージという融合分野が生まれ,新たな問題設定とそれらのアップデートが目まぐるしい勢いで進んでいる.本講演では,画像キャプション生成やビジュアル質問応答・対話などを中心として,発展の経緯と分類をふまえながら概観する.
略歴:
2013年 東京大学 大学院情報理工学系研究科 博士課程修了.博士(情報理工学).
2014年 日本電信電話株式会社 コミュニケーション科学基礎研究所 研究員.
2016年 東京大学 情報理工学系研究科 講師.
2018年 オムロンサイニックエックス株式会社 Principal Investigator,同時に2019年 株式会社Ridge-i 社外Chief Research Officer,現在に至る.
主として画像キャプション生成や画像認識,クロスメディア理解の研究に従事.
オーガナイザー・司会:西山正志(鳥取大),高橋徹(NEC) |
OS1-K2 基調講演1-2
12月5日(木) 深層学習は何を見ている? -判断根拠の可視化と活用事例- |
概要:
深層学習が様々な分野で高い精度を達成できており,現在は,深層学習がどのように判断し,認識しているかという判断根拠の理解が注目されている.判断根拠を理解することで,学習したモデルがどこに着目したのか,そして正しく学習ができたかどうかの判断が可能となる.本講演では,判断根拠の理解方法とその活用事例について紹介する.
略歴:
2002年 奈良先端科学技術大学院大学博士前期課程修了,2002年 オムロン株式会社入社,2011年 中部大学大学院博士後期課程修了(社会人ドクター),2014年 中部大学講師,2017年 中部大学准教授.
人の理解に向けた動画像処理,パターン認識・機械学習の研究に従事.
画像センシングシンポジウム高木賞(2009年),電子情報通信学会 情報・システムソサイエティ論文賞(2013年),電子情報通信学会PRMU研究会研究奨励賞(2013年)受賞,画像センシングシンポジウム最優秀学術賞(2015年).
オーガナイザー・司会:西山正志(鳥取大),高橋徹(NEC) |
OS2-K1 基調講演2-1
12月5日(木) AR/VR時代のテレビ視聴スタイル |
概要:
2030年頃,ARグラスが普及した近未来において,テレビ視聴はどうなるのでしょうか?NHK放送技術研究所では,AR/VR時代の放送サービスイメージを検討しています.本講演では,ユースケースを考慮したコンテンツの提示方法や,テレイグジスタンス技術などで一緒にコンテンツを視聴する「空間共有」について紹介します.
略歴:
2004年,東京工業大学大学院理工学研究科集積システム専攻修了.同年,NHK入局.2007年,同放送技術研究所配属.2017年,カリフォルニア大学サンタバーバラ校4 eyes Lab.客員研究員(半年間).放送と通信の連携技術やAR/VRサービスの研究開発に従事.博士(工学).
オーガナイザー・司会:望月貴裕(NHK技研),飛谷謙介(関西学院大) |
OS2-K2 基調講演2-2
12月5日(木) Developing Visual Systems for Entertainment and Art |
概要:
ライゾマティクスは技術と表現の新しい可能性を探求し,メディアアート,データアートといった研究開発要素の強いプロジェクトを中心に扱っています.本講演では,AR/VRといったビジョン技術を活用したライゾマティクスの過去のプロジェクトについてご紹介致します.
略歴:
ライゾマティクスのソフトウェアエンジニア.
2010年,慶應義塾大学大学院理工学研究科修了.大学院修了後,ソニー株式会社でR&DソフトウェアエンジニアとしてAR(拡張現実)に携わり,「LiveAction AR」等の技術を開発.2014年ライゾマティクスに所属,Björkをはじめとした国内外のアーティストの作品で,Seamless MR,Dynamic VR,インタラクティブレーザーなど,カメラやプロジェクター等を用いた数々のビジュアルシステムを開発.カメラシステム開発に携わった「Nosaj Thing / Cold Stares ft. Chance The Rapper + The O'My's」がArs Electronica 2016にてAward of Distinction (優秀賞)を受賞.第22回文化庁メディア芸術祭において,AR/プロジェクションシステム開発に携わった「discrete figures」がアート部門優秀賞受賞,同じく映像システム開発に携わった「Perfume × Technology presents “Reframe”」がエンターテインメント部門優秀賞受賞.
オーガナイザー・司会:望月貴裕(NHK技研),飛谷謙介(関西学院大) |
OS3-K 基調講演3
12月6日(金) AI判断の根拠説明技術 |
概要:
AIの適用範囲が急速に広がり,人命や財産に関わる重要な意思決定に使うニーズが増大している.しかし,AIが複雑なブラックボックスであるため,AIの予測結果を安心して業務に使えないという問題が生じている.そこで,近年AIによる判断の根拠を説明するXAI(XAI: eXplainable AI)技術が急速に進展している.本講演ではそのようなXAI技術の最新動向について解説するとともに,我々の取り組みについて紹介する.
略歴:
2000年名古屋大学大学院理学研究科素粒子宇宙物理学先行博士後期課程単位取得退学.
同年(株)日立製作所中央研究所入社.
以来,金融・気象・医療・公共・エネルギーなど様々な分野のデータ分析技術・機械学習技術の研究開発に従事.2012年~2016年北海道大学情報基盤センタースーパーコンピューティング部門客員研究員を兼任.
オーガナイザー・司会:早瀬光浩(豊橋創造大),野村安國 (ディスコ),藤原孝幸(北海道情報大) |
OS4-K1 基調講演4-1
12月6日(金) サイバー救助犬とタフなセンシング技術 |
概要:
私達は,人間とイヌとロボット技術を融合した新たな被災者探査方法として,サイバー救助犬を提案しています.救助犬は,優れた移動能力で災害現場を探索し,優れた嗅覚で見えない被災者を発見し,吠えることでその場所を知らせることができます.一方で,レスキュー隊員が救助活動を行うには,被災者の位置に加え,被災者の健康状態,人数,周囲の状況などさまざまな情報が必要になります.サイバー救助犬では,レスキューロボットで培った記録・可視化の技術を利用して,イヌにかわって,これらの情報をレスキュー隊員に伝えることを可能にします.また,レスキュー隊員や救助犬の探査を手助けするセンシング機能の開発にも取り組んできました.本講演では,サイバー救助犬の概要,実用的なサイバー救助犬スーツの開発と実戦配備,開発したタフなセンシング技術について紹介いたします.
略歴:
2004年3月 筑波大学大学院 工学研究科 博士(工学)取得・卒業
2004年4月 神戸大学大学院自然科学研究科 COE研究員
2005年4月 東北大学大学院工学研究科 助手
2008年8月 東北大学大学院情報科学研究科 講師
2008年10月 科学技術振興機構 さきがけ研究員 領域名:知の創生と情報社会
2011年 日本ロボット学会データ工学ロボティクス研究専門委員会委員長
2012年4月 東北大学未来科学技術共同研究センター 准教授
2013年10月 文部科学省学術調査官
2015年7月 東京大学工学系研究科客員研究員
2017年7月 理研API客員研究員
オーガナイザー・司会:秋月秀一(中京大),山下淳(東京大) |
OS4-K2 基調講演4-2
12月6日(金) 土木インフラ構造物の点検の現状と画像処理の活用 |
概要:
土木インフラ構造物の老朽化が深刻化しており,的確な点検が土木業界では必須となっている.本講演ではまずそれらの老朽化および点検の現状を紹介し,そして画像処理を活用した事例,および将来的に応用が期待される事項について紹介する.
略歴:
2010年5月 Wayne State University, College of Engineering Department of Civil and Environmental Engineering (Ph.D.)
2010年6月 - 2010年11月 延世大学大学院 工学系研究科 Postdoctoral Research Associate
2010年12月 - 2016年3月 愛媛大学大学院 理工学研究科 生産環境工学専攻 助教
2016年4月 - 2019年3月 愛媛大学大学院 理工学研究科 生産環境工学専攻 准教授
2019年4月 - 現在 東京大学 大学院工学系研究科 総合研究機構 i-Constructionシステム学寄附講座 特任准教授
オーガナイザー・司会:秋月秀一(中京大),山下淳(東京大) |