特別講演1
分解して高速化 -キーポイントマッチング・物体検出・深層学習の高速化-
中部大学 教授 藤吉 弘亘 氏
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・ご経歴
1997年 中部大学大学院博士後期課程修了
1997年 米カーネギーメロン大学ロボット工学研究所Postdoctoral Fellow
2000年 中部大学工学部情報工学科講師
2004年 中部大学准教授
2005年 米カーネギーメロン大学ロボット工学研究所客員研究員(~2006年)
2010年 中部大学教授
2014年 名古屋大学客員教授.
計算機視覚,動画像処理,パターン認識・理解の研究に従事.
ロボカップ研究賞(2005年),情報処理学会論文誌CVIM優秀論文賞(2009年),情報処理学会山下記念研究賞(2009年),画像センシングシンポジウム優秀学術賞(2010, 2013, 2014, 2016年),電子情報通信学会 情報・システムソサイエティ論文賞(2013年),画像センシングシンポジウム最優秀学術賞(2016年)
・講演概要
本講演では,キーポイントマッチングや物体検出に近似計算を活用した処理の高速化アプローチを紹介する.特異値分解による行列分解やベクトルの二値基底分解を導入し,近似計算に落とし込むことで,物体認識の計算コストを大幅に削減できることが可能となる.また,本アプローチを深層学習のCNNに適用した事例についても紹介する.
特別講演2
「イノベーションの作り方」
株式会社ネットワーク応用通信研究所フェロー,楽天株式会社楽天技術研究所フェロー,Rubyアソシエーション理事長,Heroku チーフアーキテクト,株式会社VASILY技術顧問,Linkers株式会社技術顧問 まつもと ゆきひろ 氏 |
・ご経歴
1990年 筑波大学第三学群情報学類卒業
1993年 プログラミング言語「Ruby」を開発
1997年 ネットワーク応用通信研究所フェロー
2006年 島根大学大学院博士課程単位取得
2007年 楽天技術研究所フェロー
・講演概要
イノベーションという言葉は便利に使われるが、その実体を知るものは少ない。本講演ではプログラミング言語Rubyを開発し、広く「イノベーター」と認識されている立場から、イノベーションとはどのようなものか、またそれを促進するための考え方などについて語る。
特別講演3
「たたら製鉄の技と精神(こころ) ~誠実は美鋼を生む~」
日立金属株式会社 安来工場 嘱託(鳥上木炭銑工場 顧問),財団法人日本美術刀剣保存協会 日刀保たたら 村下職,国選定保存技術保持者・玉鋼(たたら吹き)文部大臣認定,愛媛大学東アジア古代鉄文化研究センター客員教授,島根大学非常勤講師,NPO法人ものづくり教育たたら顧問,和鋼博物館名誉顧問,奥出雲たたらと刀剣館名誉館長,奥出雲町文化財専門委員,奥出雲町名誉町民 木原 明 氏 |
・ご経歴
1954年 山口県立宇部工業高等学校採鉱冶金課程 卒業
1954年 (株)日立製作所安来工場入社 冶金研究所にて砂鉄精錬の研究
1956年 同社 鳥上分工場転属。砂鉄採取と角型溶鉱炉による木炭銑鉄の製造
1956年 日立金属(株)安来工場 鳥上木炭銑工場
1977年 (公財)日本美術刀剣保存協会 日刀保たたら復活により安部由蔵村下に師事
1986年 文部大臣より国選定保存技術保持者 玉鋼製造(たたら吹き)認定を受け村下職に着任
1992年 通商産業大臣より砂鉄採取の保安技術の向上により受賞
1994年 (財)ポーラ伝統文化振興財団より伝統文化ポーラ大賞を受賞
2004年 厚生労働大臣より卓越技能者(現代の名工)表彰を受賞
2006年 叙勲「旭日双光章」を受章
2010年 島根県奥出雲町より名誉町民の称号を授与
・講演概要
たたら製鉄は、近代製鉄技術では造ることが難しい純度の高い玉鋼ができる。この技術は、量産・効率・省力というプロセスとは違い、良いもの(玉鋼)を造るための技術であり、職人たちが千年以上にわたって積み上げてきた高度な技術である。この千年以上の伝統技術を養成員に継承するとともに、操業を通じて、ものづくりの「心」も伝えていく。たたらの技術をテーマにした文化的活動は、産・官・学により様々な年代や職種を対象にして人材育成や、ものづくり体験の場、歴史文化を学ぶ教材として活用されている。「たたら」による操業経験を通じ、「たたら」から学ぶ・「三現主義」・「師 安部村下の教え」・「誠実生美鋼」・「ものづくりの精神」を伝えたい。世界に誇れる「日本のものづくり技術の伝承」の一翼を担えればと考えている。