12月8日(木) 17:15 ~ 18:15
「科学技術とは何か? ー持続可能性と豊かさを求めて」
講演者: 所 眞理雄 氏 (株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 エグゼクティブ・アドバイザー / ファウンダー)
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概要:産業革命以来、科学技術の進展には目覚ましいものがあります。特に20世紀後期より始まったインターネット、モバイル、ウェブによる情報革命は、我々に新たな豊かさを提供しました。そして21世紀にはいると、IoT、ビッグデータ、人工知能によるサイバー・フィジカルの融合が進み、人類の究極の革命とも言われる知能革命をもたらそうとしています。このような時期に、科学技術とは何か、その目的は何かを考え、科学技術が人類・社会の持続可能性と豊かさに貢献するための方法を議論します。
略歴:慶應義塾大学工学研究科博士課程を修了し、助手、専任講師、助教授を経て1991年に理工学部電気工学科・理工学研究科計算機科学専攻教授に就任。1997年にソニー株式会社に転出し、執行役員上席常務、チーフ・テクノロジー・オフィサー(CTO)を歴任し、ソニー商品のデジタル化・ネットワーク化を牽引し、2008年にソニー株式会社を退職。慶應義塾大学助教授在職中の1988年に株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所を創設し、世界的な研究所に育てた。代表取締役社長、代表取締役会長を経て、2014年より現職。2013年より一般社団法人ディペンダビリティ技術推進協会(DEOS協会)理事長。専門はコンピュータサイエンス、科学技術論、研究マネジメント。2008年に新しい科学方法論としてオープンシステムサイエンスを提唱し、現在その具体的な応用として、変化しつづけるシステムの開発・運用手法(DEOS)やボトムアップ型の直流電力システムの開発を行っている。著書(編著・共著含む)に『計算システム入門』(岩波書店、1986)、『オープンシステムサイエンス:原理解明の科学から問題解決の科学へ』(NTT出版、2009)、『天才・異才が飛び出すソニーの不思議な研究所』(日経BP社、2009)、『DEOS: 変化しつづけるシステムのためのディペンダビリティ工学』(近代科学社、2014)、「Open Systems Dependability: Dependability Engineering for Ever-Changing Systems, 2nd Edition」(CRC Press、2015)、「研究を売れ-ソニーコンピュータサイエンス研究所のしたたかな技術経営」(丸善プラネット、2016)、などがある。
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