ViEW2017ではセッションに関わる分野で活躍されている方々による4件の基調講演を企画しております.
12月7日(木)9:15~9:45 「IoT時代に向けた外観検査と標準化」
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概要:
IoT時代を迎え,ビッグデータやAI活用が活発に議論されている中で,外観検査についても次代を見据えた対応が必要になっている.
本講演では,自動化のもっとも難しいものに分類されるめっきムラ検査を中心に、
数値化と共通化の観点から,あたらしい客観評価の考え方、検査事例,および標準化に向けた取り組みを紹介する.
さらに、曲面や複雑形状表面の検査への展開から,将来の外観検査一般への拡張について議論する.
略歴:
1991年 東京工業大学 大学院理工学研究科博士後期課程修了(工学博士).
同年 通商産業省工業技術院九州工業技術試験所 入所.
2001年 産業技術総合研究所 基礎素材研究部門 多機能材料技術研究グループ長.
2004年 同所 実環境計測・診断研究ラボ 副研究ラボ長.
2008年 同所 生産計測技術研究センター 総括研究主幹 兼 光計測ソリューションチーム長.
2015年 同所 エレクトロニクス・製造領域研究戦略部 イノベーションコーディネータ 兼 製造技術研究部門付 兼 九州経済産業局産業技術総括調査官.
司会:渋谷 久恵(日立製作所) |
12月7日(木)11:00~11:30 「人のように質感を認識するビジョンシステムの実現へ向けて」
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概要:
画像から物の「質感」―ここでは主に物体表面の様々な物理的性質を指す―を,
人と同じように認識することは,深層学習によって画像認識のフロンティアが大きく前進した今でも,かなり難しい問題である.
なぜ,何が難しいのかを外観しつつ,われわれの研究の取り組みを紹介する.
略歴:
1999年,東京大学大学院工学系研究科博士課程修了(計数工学).
同年,東北大学大学院情報科学研究科助手,その後講師,助教授.2013年より教授,現在に至る.
コンピュータビジョン,画像計測,3次元形状計測,画像認識に関する研究に従事.2016年より理化学研究所革新知能統合研究センター兼務 .
司会:滝本裕則(岡山県立大学),飛谷謙介(関西学院大学) |
12月8日(金)9:15~9:45 「画像・映像解析ベンチマークとその功罪」
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概要:
画像・映像の意味解析や検索のためのベンチマークとしてPASCAL VOCやImageNetやTRECVID等が知られている.
大規模な画像・映像データ,意味分類や物体検出等のタスク,それらに対応する正解データから構成され,
学習データとしての利用もさることながら,
手法の公正な比較評価に使われ,手法の研究開発の発展に寄与するところ極めて大である.
本講演では、こうしたベンチマークを紹介し、これらを利用することの利点を紹介するとともに,
これらの使用上の注意,さらには問題点についても議論したい.
略歴:
1987年東京大学工学部電子工学科卒.
1992年同大大学院工学系研究科情報工学専攻 博士課程了.
同年学術情報センター助手,1998年同助教授,2000年国立情報学研究所助教授.
2004年同教授,現在に至る.
1995年から1997年まで、米国カーネギーメロン大客員研究員としてInformedia映像ディジタルライブラリの研究に従事.工博.
司会:大橋剛介(静岡大学) |
12月8日(金)11:00~11:30 「8K超高解像度映像技術の医療応用:8K内視鏡と8K顕微鏡の実現へ」
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概要:
我々は日本発の超高解像度映像技術である8Kを医療へ応用するため,
2013年の8K腹腔鏡下動物実験を皮切りに,8K腹腔鏡下胆嚢摘出手術,8K顕微鏡眼科手術,
8K内視鏡による開胸下心臓手術観察,開腹下子宮全摘手術観察などを世界で初めて実施してきた.
本講演では,8K内視鏡と8K顕微鏡への取り組みを中心に,8K医療応用の最新動向と,
実用化に向けた展望について解説する.
略歴:
2007年3月 東京大学大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 博士課程修了博士(情報理工学),
2007年4月 国立成育医療センター特殊診療部 臨床研究員,
2008年4月 東京大学大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻 助教,
2010年10月 (独)国立成育医療研究センター 臨床研究センター 医療機器開発室 臨床研究員,
2012年4月 法政大学理工学部 兼任講師,
2013年4月 法政大学デザイン工学部 兼任講師,
2013年8月 (一社)メディカル・イメージング・コンソーシアム 理事,
2013年11月 (独)国立成育医療研究センター 研究所 医療機器開発部 研究員,
2015年4月 日本大学総合科学研究所 准教授,日本大学大学院工学研究科 非常勤講師,
2017年4月 カイロス株式会社 研究開発本部 取締役,現在に至る.
司会:望月貴裕(NHK放送技術研究所) |