- OS1 知覚の可視化
OS1-O1
(12/3より公開開始) 脳波で五感を視る |
○満倉靖恵(慶大) |
本研究では,五感から得られる刺激を脳波を媒介に可視化する方法を提案する.さらに,得られた脳波を用いて五感で感じている"快・不快"や"好き・嫌い"を取得する方法を紹介する.脳波取得にはこれまでに構築してきた簡易型にこだわり,いつでもどこでも簡単に脳波を取得できるシステムを使う.さらには得られた脳波をスマートフォン上で処理する新しいオンライン脳波計測および評価手法を紹介する.
<キーワード>脳波信号解析,五感刺激,瞬時解析 |
簡易型脳波計測装置とオンライン計測 |
OS1-O2
視線計測装置の開発と操作者熟達分析への応用 |
○鈴木聡(東京電機大) |
機械操作熟達度の人間特性解析のために開発した視線計測システムと,その画像処理アルゴリズムについて解説する.
本装置を用いた研究例として,複数の操作者による協調機械作業の熟達度と視線運動との関係を調査した事例について紹介する.
<キーワード>視線,熟達,HAM(Human Adaptive Mechatronics) |
(a)視線計測装置,(b)記録映像 |
OS1-O3
弾性表面波による触覚フィードバックを備えたディスプレイの開発 |
○高崎正也,高田裕樹,多門良,水野毅(埼玉大) |
近年急速に普及しているスマートフォンに代表されるタッチパネルインターフェースにおいて,つるつる・ざらざらといった皮膚感覚のフィードバックの提示を可能とするデバイスの開発を行っている.固体表面を伝搬する弾性表面波を利用して,ざらざら感を提示する.この原理をペンタブレット型インターフェースにも適用し,線を描く際に「書き味」のような触覚フィードバックを付加した.また,近年の携帯端末のタッチパネルセンサ機能を阻害することの無いように厚さ0.3 mmの超音波振動子を試作した.タッチパネルに搭載し,画面に投影される画像に関連したざらざら感を提示するアプリケーションを提供した.
<キーワード>触覚フィードバック,皮膚感覚ディスプレイ,超音波 |
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OS1-H1(IS1-A1)
(12/1より公開開始) 注視点検出法と瞳孔マウスの組み合わせによるPC入力法の提案 |
○袴田勇人,福元清剛,海老澤嘉伸(静岡大) |
重度の肢体不自由者のPC操作や意思伝達手段として注視点検出装置は長年にわたり研究開発されてきた.本研究では,PC画面上のユーザの注視位置が計測できる注視点検出装置とユーザの頭部の動きによってカーソルを動かす瞳孔マウスを組み合わせた新しいPC入力法を提案し,提案法,瞳孔マウス,注視点検出手法の3つの方法でソフトウェアキーボードを用いた文字入力実験(図1)を行い,入力時間,正確さ,操作性の比較を行った.その結果,提案法は総合的に最も優れた結果を示した.
<キーワード>注視点検出,瞳孔マウス,ヒューマン・インターフェース |
実験風景 |
OS1-H2(IS1-A2)
CCTVカメラを用いた乱流状況下での煙検出 |
○岩藤那留,寺田賢治(徳島大),遠藤義英,中野主久,山岸貴俊(能美防災) |
監視カメラを用いた乱流状況下での煙検出手法を紹介する.乱流状況下では,同じ領域に継続的に煙が存在しない為,SVMを用いた局所領域における煙の一次判定を,比較的短い間隔で行う.更に一次判定の判定回数と,乱流状況下特有の空間的広がりを考慮した二次判定を行うことで,最終的な煙検出判断を行った.結果として,乱流状況下における良好な煙検出手法を構築する事が出来た.
<キーワード>煙検出,乱流状況下,SVM |
乱流状況下での煙検出結果 |
OS1-H3(IS1-A3)
ミラーアレイを用いたライトフィールドセンシング |
○小室 孝(埼玉大),久次米亮介,陶山史朗,山本裕紹(徳島大) |
本研究では,ミラーを格子状に並べたミラーアレイを用いて広い視点位置でライトフィールドを取得し,任意視点映像の生成を行う手法について初歩的な検討を行った.物体から発せられた光線は,格子側面のミラーで反射し,カメラに入射する.カメラで取得した画像から,ライトフィールドの一部を取得することができ,開口合成により任意視点映像の生成を行うことができる.直交ミラーアレイを用いて実験を行った結果,狭視野ではあるが,異なる視点からの映像が再現された.
<キーワード>コンピュテーショナルフォトグラフィー,多視点映像, 自由視点映像 |
ミラーアレイによるセンシング |
OS1-H4(IS1-A4)
頭部推定の繰り返しによる頭部・胴体の位置姿勢検出 |
○鳥居寛,野上敦史,冨手要,塚本健二,真継優和(キヤノン) |
Felzenszwalbら[3]のパーツベースモデルに基づいた2種類の検出器を統合し,新たな頭部検出器を構築した.それぞれ,視点別に学習した頭部検出器と, Felzenszwalbらの全身検出器である.この全身検出器はより多様な姿勢にも対応できる.両検出器とも頭部枠を推定するので,スコアと枠の重複度に応じて検出結果を統合する.これにより片方の検出器が他方の結果を検証する.構築された検出器は,胴体の傾きをも推定できる.PASCAL VOC [6]のPerson Layout Competitionにおいて過去最高の頭部位置推定精度を誇る.
<キーワード>人物検出,頭部推定,姿勢変動 |
OS1-H5(IS1-A5)
シイタケ等級判別のための襞領域抽出 |
○萩沢武志(はこだて未来大),戸田真志(熊本大), 松村一弘,佐鯉輝育(北海道立工業技術センター),福田将仁(福田農園) |
生シイタケの自動等級付けシステムの開発を目的に,以下のようなシイタケ画像から傘の開きを判別する手法を提案する.新鮮な生シイタケは傘と襞が同様な色をしており,傘を直接抽出することが難しい.提案手法では,輝度勾配ベクトル方向を用いて襞の領域を抽出し,それを元にシイタケの傘の開きを判定する.襞抽出には,襞領域の輝度勾配ベクトルはシイタケ中心からのベクトルに対して直交する性質を用いる.この性質を持っているかを評価する評価関数を用いて,襞領域を抽出する.
<キーワード>画像解析,等級判別,シイタケ |
シイタケ画像例(615×461,24bitRGBカラー) |